コロナ禍で自粛(家で過ごす)することが多くなり、テレビを見ていたら、
有名人の先祖を辿るっていう内容の番組をたまたま見たわけであります。
よく考えたら、自分の祖父までしか名前も知らないし(先祖代々のお墓には名前がたくさん刻まれているけど)、自分もルーツを辿ってみたくなったのがきっかけです。
いろいろとネットで調べていたら、「家系図作成代行」の行政書士さんや会社がたくさん出てくるわけで。。。。
値段もピンキリ、調べる系統やどこまで遡って調査するかで値段もバラバラなんですよね。
ちなみに今回、私が調べたのは、父側の姓(自分の今の姓)と母側の旧姓を自力で調べて辿ってみました。
これは「二系統の調査」に該当するらしく、業者(たまたま私が見たサイト)を使用した場合、5万~10万円くらい費用が必要なことがわかりました。
さすがに「気軽に出来ないな~」なんて思い、一応他の業者の値段をチェックしてみました。
そこで気付いたのが、全サイトに書いてある最初に行う作業が全て同じだったので、「自分で出来るんじゃね??」とか思ったのが始まりです。
結論として、私の場合、1万2千円でお釣りが戻ってきて、5代前(もはや他人の気分)まで遡ることが出来ました。
私の5代前となると、江戸時代後期(幕末)のご先祖様にたどり着いたことになります。
あくまでも私が自力でやってみた記録と感想だと思って頂き、みなさんの参考程度にして頂ければと思います。
なんの知識も持っていない私が5代前の除籍された戸籍を入手できるまでのメモ程度で見てください。
業者に依頼するか自分でやるかの大きな違いについて
これに関しては、「業者を使わず低価格で家系図を作りたい」という理由でいくつものサイトを見て、ここに辿り着いたのではないでしょうか。
上記でも書きましたが、私も同じ理由です。
ちなみに以下の表が実際に私が支払った費用です。
戸籍の取得にかかった合計費用 | 約 9,000 円 |
書類郵送にかかった合計費用 | 約 2,000 円 |
合計 | 約 11,000 円 |
後述しますが、私のご先祖様(父側と母側の2系統)は転籍が過去に1回しかなかったので、役所への問合せが比較的、容易だった点が大きいと思います。
ただ、全て郵送で手配したので、要した時間は約1ヶ月間でした。
以下が、自分で行った具体的な作業になります。
- 郵送書類の準備 (申請書 / 各先祖との自分の関係性を証明する書類 他)
- 定額小為替の用意 (後述しますが、郵送で戸籍を問合せる際の支払い方法は、定額小為替のみ)
- ポストに投函
- 各役所からの電話対応 (私の場合、金額不足と書類不足の2回)
- 到着を待つ
基本的には、これの繰り返しです。
あとは、家系図をエクセルなりパワーポイントで入力する必要があります。
自力でやると費用は安くなりますが、業者に依頼した場合との大きな違いは、
- 手間がかかる (役所への書類郵送、電話応対、全て自分)
- 成果物が違う (業者に依頼すると家系図も作成してくれるようです)
- さらに先祖を遡りたい場合、郷土館や図書館で資料を自分で探して、読み込む必要がある
注 : これを依頼すると、金額がさらに上乗せ(数十万)になる場合もあるようです
正直、違いはこれくらいです。
これくらいと書いてしまいましたが、大きな違いと感じる方もいるかもしれませんね。
私の場合は、
- 金額が安く済む
- 作業を手間だと思わなかった
- 戸籍で遡れる範囲をゴールとしていた
これらの点から自力でやると決め、あまり費用をかけずに5代前のご先祖 様にたどり着きました。
次からは、私が郵送で請求した実際の流れになります。
定額小為替を購入
私、恥ずかしながら今回の先祖を辿る作業を始めるまで、定額小為替の存在を知りませんでした。
いまだによくわかっていないのですが、郵送で戸籍を請求する場合の支払い方法は、定額小為替のみとなり、現金を送付しても受け付けてもらえないので、注意してください。
私は、郵便局に赴き「定額小為替を欲しいんですが、、、」と案内係の人に伝えたら、購入窓口を案内して頂き、問題無く購入することができました。
直接、役所に行く場合は、もちろん現金で支払うことが出来るので、
定額小為替を購入する必要はないですね。
ちなみに高祖父(自分から見て四世代上の祖父)の除籍された戸籍を請求した際、思っていたより部数があり、「1,000円不足です」と役所の方からお電話を頂き、後から「定額小為替1,000円」のみを送りました。
なので、「定額小為替」と「返送用の切手」は、少し大目に同封することをお勧めします。
もちろんお釣りも定額小為替にて返送してくれます。
役所から戻ってきた定額小為替を他の役所 宛で使いまわすことも可能ですし、郵便局に持っていくと現金にも戻してくれるようです。
ただ、定額小為替は、発行するのに1枚あたり100円の手数料が必要となり、現金に戻しても手数料は返金されません。
私の場合、最大金額である1,000円単位でまとめ買いしました。
発行日から6か月以内のもののみが有効となり、何も記入していないものが有効です。
何かを記入する欄がありましたが、何も記載する必要はないので、購入したままの状態で送付して大丈夫です。
もっと詳しい情報は、ゆうちょ銀行のサイトをご参考ください。
返送用封筒 & 切手を自分が準備
私の場合、郵送で全ての戸籍を請求しました。
もちろん役所側が私宛で返送用封筒や切手を用意してくれるわけではないです。
自分宛の返送用封筒を書き、実際に謄本が何部取れるか不明でしたので、
重さがわからず、返送用封用に切手は貼らずに同封しました。
私の性格的に書類に折り目がつくのが嫌だったので、A4対応の封筒とクリアファイルも同封しました。
切手は、郵便局とコンビニで都度購入していました。
もちろん使用しなかった切手は、返送時に同封されて戻ってきました。
自分自身の本籍地に戸籍謄本を請求
上記の定額小為替と返送用封筒 & 切手を用意したら該当の役所への問合せが始まります。
先ずは、自分自身の戸籍謄本を本籍地に請求します。
私の場合は、都内某区役所です。
ネットで「〇〇区役所 戸籍 郵送」と検索すると、高確率で該当ページがヒットしますので、郵送での郵送請求書をダウンロードします。
郵送請求書は、エクセルデータでタイプ入力できるものとPDFで手書きするタイプの2種類ある場合がありますが、どちらでも構いません。
郵送請求するのは、「戸籍全部事項証明 (戸籍謄本)」です。
「戸籍全部事項証明 (戸籍謄本)」の請求理由の記載が必要な場合は、
正直に「〇〇(必要とする苗字)姓の家系図作成、及び先祖供養の為」で問題ありませんでした。
特に偽る必要もないですし、偽って書いた理由が嘘だとバレてしまった場合、罰せられてしまう可能性もあるようです。
また、市町村によっては、「家系図作成の為」のみだと却下されてしまう可能性があるそうです。
その場合は、「先祖供養の為」と付け足せば問題ないそうですが、私の場合は、最初から「〇〇(必要とする苗字)姓の家系図作成、及び先祖供養の為」と書きました。
これで問題は1度も起きておりません。
以下が自分で請求する際の郵送書類となります。
代理人が請求する場合は、委任状が必要となります。
- 郵送請求書 (記入漏れがないか確認してください)
→郵送で戸籍を請求する申込書みたいなもの
- 本人確認資料の写し
→運転免許証、マイナンバーカード(個人番号カード)、保険証 等 - 返送用封筒 (自分宛に記載されたもの)
- 返送用切手 (念のために少し多めが良い)
- 定額小為替
→自分の戸籍全部事項証明の場合、1部 450円でした
上記をまとめて封筒に入れて、該当の都内某区役所に郵送しました。
約2日ほどで家のポストに投函されていて、タイミングなのか非常に早い対応をして頂けました。
父と祖父の戸籍謄本を請求
私自身の戸籍謄本は入手出来ましたので、そちらに私と父との関係性が証明されております。
なので、自分の戸籍謄本のコピーを同封すれば父や祖父の戸籍も入手することが出来ます。
ちなみに直系尊属のご先祖 様の戸籍しか入手出来ないらしく叔父さんや叔母さんの戸籍は入手できません。
ただ、祖父の戸籍を入手した段階で叔父さんや叔母さんの名前は、祖父の子ども(自分の親の兄弟)として記載されておりますので、家系図作りには特に問題ないかと思います。
父の戸籍を入手する為に「福島県某市役所」に問合せを行いました。
基本的には、自分の戸籍を入手した際と同様で郵送したのは、以下の書類です。
- 郵送請求書 (記入漏れがないか確認してください)
→郵送で戸籍を請求する申込書みたいなもの
- 本人確認資料の写し
→運転免許証、マイナンバーカード(個人番号カード)、保険証 等 - 返送用封筒 (自分宛に記載されたもの)
- 返送用切手 (念のために少し多め)
- 定額小為替
→父の戸籍謄本以外に、どのくらいのご先祖 様(祖父より前)に遡れるかわからないので、多めに入れることをお勧めします。
(私の場合は、5,000円ほど同封) - 自分の戸籍謄本のコピー
→自分が父との関係性を証明することにより、祖父より前のご先祖 様との関係性も証明されます
ちなみに自分の戸籍謄本が2枚綴りになる方は、2枚目もコピーとして同封した方が良いと思います。
私の場合、最初は1枚目しか送っていなかったのですが、2枚目も送るようにと某市役所から連絡あり、追加で2枚目のみを郵送しております。
ちなみに祖父よりご先祖 様は、すでに亡くなっておりますので、郵送請求書にて請求する戸籍の種類は、除籍謄本 or 改正原戸籍 というものなるそうです。
ただ、どのくらいのご先祖 様が辿れて、どれくらい戸籍が改正されたかわかりませんので、私の場合は全てに1部ずつと郵送請求書に記載しました。
郵送請求書で請求する書類と枚数
- 戸籍謄本 1部
- 除籍謄本 1部
- 改正原戸籍 1部
こんな感じで郵送請求書に枚数を記載しましたが、請求理由を以下の通り記載すれば、役所の担当の方も慣れているようで問題なく必要な分だけご対応頂くことが出来ました。
————請求理由 (参考)————-
〇〇(必要とする苗字) 家の家系図作成、及び先祖供養の為
〇〇 △△(父の名前)のもの及び、〇〇 姓の直系尊属のもの(出生から死亡まで)を全て1通ずつお願いします。
請求に関し、不明な点がございましたら、携帯(000-1234-5678)までご連絡下さい。
—————————————-
こんな感じで請求して、約4日ほどで祖父の祖父の分(4代前まで)までの戸籍が届きました。
初めて、古い戸籍を見たのですが、びっくりしましたね。
書いてある字が旧字なので、達筆過ぎるのか毛筆だからなのか、読みにくいです。
そして、役所の担当の方が親切でメモ書きまで付けてくれていました。
そこに書かれていたのは、、、、、、
「明治29年に富山県〇〇郡より転籍されております。村名が読めません。」
私の4代前のご先祖 様は、明治29年に富山県より引っ越してきたようです。
ダメ元で4代前の転籍前の戸籍を請求してみることにします。
4代前のご先祖 様の引越し前の戸籍を探す
上記の通り、明治29年に富山県〇〇郡のどこかの村から私の4代前のご先祖 様が転籍したことがわかりました。
ダメ元で4代前のご先祖 様の転籍前の戸籍を問合せてみることにします。
まずは、文字がつぶれて読みにくい村名を探すことから始まります。
当時の富山県〇〇郡までは、わかっているので、グーグル先生で検索をします。
すると〇〇群には、当時20個ほどの村が存在していたことがわかりました。
4代前のご先祖 様の戸籍には、ハッキリと読めないのですが、△△村とあります。
ここで20個の候補の中から△△村で2文字の村名は確実なので、3文字を省きます。
これで候補が15個ほどに。
そして、△△の文字のどちらかが明らかに簡単な字(= 毛筆で書かれても潰れるわけがない字)を省きます。 (例 : 山 / 中)
なんとこれで、3個まで絞ることができました。
あとは、字画とか全体バランスで何とか「これっぽいな~」という村名を1つに絞りました。
当然、その村は現在は存在していないので、グーグル先生で合併の経歴を調べます。
そうすると、現在の「富山県〇〇市」ということがわかりました。
ここからは、前回と同じように請求することになります。
郵送請求書で請求する書類と枚数
- 戸籍謄本 1部
- 除籍謄本 1部
- 改正原戸籍 1部
必要な書類
- 郵送請求書 (記入漏れがないか確認してください)
→郵送で戸籍を請求する申込書みたいなもの
- 本人確認資料の写し
→運転免許証、マイナンバーカード(個人番号カード)、保険証 等 - 返送用封筒 (自分宛に記載されたもの)
- 返送用切手 (念のために少し多め)
- 定額小為替
→父の戸籍謄本以外に、どのくらいのご先祖 様(祖父より前)に遡れるかわからないので、多めに入れることをお勧めします。
(私の場合は、5,000円ほど同封) - 自分の戸籍謄本のコピー
→自分が父との関係性を証明することにより、祖父より前のご先祖 様との関係性も証明されます - 明治29年に富山県に転籍と書かれている戸籍のコピー
→これに私の祖父が戸主(4代前のご先祖様)の孫として記載されていたので、これを同封することにより私との関係が繋がります - 手紙
→村名が読みにくく、確証がない旨の謝罪と簡単な家系図を記載
私の名前→父の名前→祖父の名前→祖祖父の名前→高祖父の名前
(明治29年に富山県より福島県へ転籍)
請求理由も前回と同じように記載しました。
————請求理由 (参考)————-
〇〇(必要とする苗字) 家の家系図作成、及び先祖供養の為
〇〇 △△(父の名前)のもの及び、〇〇 姓の直系尊属のもの(出生から死亡まで)を全て1通ずつお願いします。
請求に関し、不明な点がございましたら、携帯(000-1234-5678)までご連絡下さい。
—————————————-
郵送から4日後に返送用に同封した封筒がポストに投函されていて、まさかと思いあけてみたら転籍前の戸籍のコピーが同封されていました。
なんとそこには、5代前のご先祖 様のお名前が記載されておりました。
母方のご先祖 様を遡る
基本的には、父方のやり方と全く同じです。
自分の戸籍謄本を同封して、母方の祖父以降の戸籍を請求することなります。
こちらは、転籍した記録もなく、1回だけの請求で4代前のご先祖 様の戸籍が入手でき、前戸主として5代前のご先祖 様のお名前が記載されておりました。
まとめ
今回、少し手間で地道な作業でしたが、5代前までご先祖様を遡ることが出来て良かったと思っています。
一番古い明治19年式戸籍に記載されている私のご先祖様は、激動の幕末に生き、坂本龍馬や西郷隆盛といった歴史上の有名人物が奔走していた時代に生きていたことを考えると少し感動します。
私のやり方を真似して頂ければ、素人でもご先祖様を遡ることが出来ると思います。
費用も業者に依頼するよりもずっと安価ですみます。
ただ、大きな違いは家系図を自分で作成する必要があります。
その為には、旧字で書かれているご先祖様の戸籍を読み解く必要があるということです。
現在、私もネットや本を駆使しながら戸籍を読んでいますが、なかなか手強いです。
また、戸籍も過去に何度かフォーマットが変更されており、どの時点でゴールなのかという点も、自分で調べる必要があります。
明治19年戸籍を入手出来たらゴールなようですが、戦争や震災の影響で残っていない可能性もあり、私の場合はラッキーだったのかもしれません。
保存期間も150年となっており、今後古い戸籍はどんどん廃棄されていきます。
今、この長い文章を読んで頂いた方は、少なからず家系図作りに興味がある方だと推測します。
私は、早めに行動されることをお勧めいたします。
私のように先ずはご先祖様の戸籍だけでも入手しておいた方が良いかもしれません。